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長崎淡水

すっぽんの歴史を調査!世界三大美女「楊貴妃」も好んで食べていた?

すっぽんの歴史を調査!世界三大美女「楊貴妃」も好んで食べていた?

「すっぽん」と聞くと、何となく昔から食べられてきていて、歴史のある食材?なイメージがあります。

でも、実際にどれほどの歴史があるのか問われると、すっぽん料理がいつから存在していたのかは答えられません。もちろん、すっぽんの歴史を知らなくてもすっぽん料理を作ったり、食べたりはできますがちょっと気になりますよね?

そこで、今回はすっぽん料理と養殖の歴史を調査してみました!

すっぽんに関するマメ知識もまとめていますので、ぜひ合わせてチェックしてみてくださいね。

▶︎目次

1.すっぽん料理の歴史

栄養豊富で滋養強壮にもいいとされるすっぽん。すっぽん鍋を始め、すっぽんには刺身や焼き、唐揚げなど様々な料理がありどれも美味しいですよね。では、すっぽん料理がいつから存在していたのか、その歴史を紐解いていきましょう。

すっぽん料理の歴史は3000年以上前にさかのぼる

すっぽん料理の歴史は今から3000年以上前の中国。紀元前1046年にはすでに存在していたとされ、周(紀元前1046年〜紀元前256年)においてすっぽん料理専門の「鼈(すっぽん)人」と呼ばれる役職があったとされます。

当時のすっぽん料理は皇帝や貴族など、上流階級の者だけが食べられる高級かつ身分的な食べ物でした。世界三大美女のひとりで唐(618年〜907年)の皇妃「楊貴妃」も、すっぽんを好んで食べていたとの記録が残っています。

2000年前には栄養価の高さが注目されていた!?

すっぽんは当初、珍味や高級食材として皇帝や貴族などに楽しまれてきました。しかし、2000年前になると、すっぽんはその味の良さだけでなく「栄養価の高さ」にも注目が集まり、「漢方薬」の材料としても珍重されるようになります。

現在、すっぽんには18種類のアミノ酸、12種類のビタミン、9種類のミネラル、複数の脂肪酸、たんぱく質など確認されており、ひとつの食材だけで人間に必要な栄養素の多くが取れることから「生命の泉」と呼ばれることもあるほどです。

日本にも1000年以上前からすっぽん料理があった

すっぽん料理の歴史は今から3000年以上前に中国で始まったとのことですが、実は日本において縄文時代(紀元前1400年頃〜紀元前1000年頃)の貝塚古墳で骨など、縄文人がすっぽんを食べていた形跡が発見されています。

ただ、すっぽん料理として日本で食べられたとされるのは文武天皇の時代(683年〜707年)になってからです。日本最古の文献のひとつ「続日本紀」にも、697年に近江(現在の滋賀県)からすっぽんが献上されたと残っています。

すっぽん料理が庶民に広まったのはおよそ400年前

日本においても、すっぽん料理は天皇や貴族など上流階級の者だけが食べられる高級食材でした。では、すっぽん料理がいつ庶民に広まったのかと言うと、意外と歴史は浅くておよそ400年前の江戸時代(1603年〜1868年)です。

ちなみに、現存するすっぽん料理店で最古とされるのは創業340年の「大市(京都府)」。志賀直哉の「暗夜行路」、川端康成の「古都」のような歴史的名作に登場するなど、多くの偉人から愛されるすっぽん料理の名店です。

※すっぽん料理の歴史は諸説ありますので、上記はあくまで有力な説のひとつとして捉えてください。

2.すっぽん養殖の歴史

すっぽん料理の歴史は今から3000年前とのことでしたが、これはあくまで天然すっぽんを用いた料理でした。では、現代で主流となっている養殖すっぽんが始まったのがいつなのか。次はすっぽん養殖の歴史について調査してみましょう。

すっぽん養殖の歴史は意外と浅くておよそ200年前

すっぽん養殖に日本で初めて挑戦したのは「服部倉治郎」です。1866年(慶応2年)、当初はうなぎの養殖を手がけていた服部氏でしたが、東京で一匹のすっぽんを捕まえたことからすっぽん養殖に挑戦するようになります。

その後、1875年にすっぽんの産卵を確認、1877年に人工孵化まで成功。これら研究成果がすっぽん養殖の歴史に大きく影響を与えたことは確かで、現在に養殖すっぽんが市場に出回っているのは服部氏のおかげと言えます。

養殖の広まりとともに天然ものは出回らなくなった

現在、市場に流通するすっぽんの9割以上が養殖、残り1割以下が天然ものです。これは歴史の中ですっぽんの養殖技術が確立され、市場に出回るようになった過程で需要までも増加していったことが理由として挙げられます。

また、デリケートなすっぽんにとって外敵から狙われない環境はいいもので、ストレスなく育った養殖すっぽんは天然ものと比較してもその品質に遜色がないことも関係するでしょう。今ではあえて天然ものを扱う店がほぼないほどです。

3.すっぽんのマメ知識!

すっぽんの歴史を調査!世界三大美女「楊貴妃」も好んで食べていた?

中国においては3000年以上前、日本でも1000年以上前からすっぽん料理があったとのことで、その歴史の深さに驚かされますね。そこで、最後にすっぽんのことをもう少しだけ詳しくなれるよう、すっぽんのマメ知識をマメにまとめてみました。

すっぽん料理を巡って宮中で暗殺事件が勃発!?

3000年以上前から中国の皇帝に食されてきたすっぽん料理ですが、実はそのすっぽんを巡って宮中での暗殺事件にまで発展したことがありました。そのエピソードが中国の歴史書のひとつ「春秋左氏伝」に記されています。

当時の鄭王霊公(鄭の第12代君主)に献上されるすぽっんを目にした子公(霊公の子ども)が、「私が王になったら同じようにする」と周りの家臣に話したところ、そのことを聞いた霊公は「王になったらとは何事か」と激怒します。

そして宮中ですっぽん料理が振舞われる中、霊公はあえて子公にだけすっぽん料理を食べさせず恥をかかせたのです。恥をかかされた子公もまた激怒し、すっぽん料理(すっぽんスープ)に指を入れることで霊公を辱めます。

このあまりにも無礼な子公に、霊公は子公を殺害しようと考えますが、そのことに気づいた子公が逆に霊公を暗殺してしまいます。すっぽん料理は皇帝さえも殺してしまう、食べ物の恨みは恐ろしいという歴史的なエピソードです。

ちなみに、このエピソードは「食指が動く(物が欲しくなったり、何かを行いたいと思う気持ち)」の語源にもなっています。

「すっぽんは食いついたら離さない」は本当なのか?

「すっぽんは食いついたら離さない」と言われますが、これは本当でもあり嘘でもあります。

と言うのも、すっぽんはとても臆病な生き物で、人間など外的の存在を少しでも感じるとすぐ水の中に潜ってしまうほどです。そもそもすっぽんに食いつかれるほど近づくことは困難で、あえてすっぽんの方から食いつきにくることもありません。

ただ、すっぽんの噛みつく力はとても強く、生体に指を噛まれると大怪我をする恐れがあるため危険です。万が一、すっぽんに食いつかれたら水の中に戻してあげると安心して離すことが多いので、無理に引き剥がさないようにしましょう。

「月とすっぽん」の語源は江戸時代にあった!

「雪と墨」、「提灯に釣鐘」など物事を比較する言葉は多々ありますが、そのひとつが「月とすっぽん」ですよね。実はこの「月とすっぽん」という言葉の語源は、江戸時代の随筆作家「喜多村筠庭(きたむらいんてい)」の記した書物「嬉遊笑覧」にあります。

「スッポンを丸と異名をつけて呼ぶ。漢名にも団魚(だんぎょ)と言ふと等し。
月は丸きものなれど、丸と呼ぶスッポンとはいたく異なるるなり」

すっぽんは甲羅が丸いことから「丸(まる)」と呼ばれ、と同時に月も丸いものではあるが月は美しく、すっぽんは醜いことを示した一文です。多少は共通点はあっても、実際にはかなりかけ離れているものに対して使われます。

このように諺(ことわざ)のひとつとして今もなお残っているのも、すっぽんの歴史が深い証拠なのでしょう。

4.まとめ

すっぽん料理、養殖の歴史を紐解いてきましたが、やはりと言っていいのかすっぽんの歴史は奥が深かったですね。

とくにすっぽん料理は中国で3000年以上前、日本で1000年以上前から食されてきていて、歴史的な書物にもそのことが記されています。「食指が動く」や「月とすっぽん」のように、言葉として残っているのもその歴史の深さからでしょう。

そのすっぽんも養殖技術の確立により今では安価に、全国の料亭やそれこそ家庭でも食べれるようになりました。

歴史を知らなくても美味しいすっぽん料理ですが、ぜひ紹介したマメ知識も頭の片隅に覚えていただけると幸いです。

ちなみに、長崎淡水はすっぽん養殖一筋50年の老舗養殖場として、「品質」と「安全」にこだわったすっぽんを提供しています。料亭向けに生きすっぽんはもちろん、家庭向けに切り身もありますので興味のある方はお問い合わせください。

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2019年7月21日

すっぽんとは