「すっぽん」と聞くと、高級食材というイメージがあると思います。確かに、すっぽんは1匹あたり4,000円〜5,000円する高級品で、頻繁に目にすることはありません。しかし、最近では養殖技術も発達し、昔よりは手軽に手に入ります。
せっかく手に入るのですから、1度くらいはすっぽん料理に挑戦してみませんか?簡単に試せるのが「すっぽんスープ」。スープ自体も美味しいですが、そこから日本料理に派生することも。すっぽん1匹で何度も楽しめて意外とお買い得です。
そこで、今回はすっぽんスープ(出汁)の取り方と、おすすめのアレンジレシピをご紹介しましょう。
▶︎目次
1.すっぽんスープの取り方
旅館や料亭のイメージが強いためか、自宅ですっぽんを食べる方はそれほど多くありません。しかし、「すっぽん 通販」と検索すると、通販サイトでは普通にすっぽんが出品されています。では、すっぽんスープの取り方をご説明しましょう。
すっぽんスープは意外と万能!
「すっぽんスープ」はとてもシンプルなもので、すっぽん本来の味をそのまま楽しめる基本料理です。シンプルだからこそ他の料理にアレンジしやすいもの。例えば、定番の「すっぽん鍋」や締めの「すっぽん雑炊」、茶碗蒸しや炊き込みご飯です。
すっぽんはタンパク質の一種「コラーゲン」を豊富に含む食材です。他にも、メラニン色素を抑える「シスチン」、肌の形成を助ける「プロリン」なども。「栄養バランスの優等生」と呼ばれるほど様々な栄養素があり、美容と健康におすすめです。
すっぽんスープの材料と手順
すっぽん料理の基本となる、スープ(出汁)の取り方を以下にまとめました。
材料
- すっぽん…800g
- 水…3L
- 酒…2カップ
- 生姜…半量(スライス)
手順
- すっぽんをぶつ切りにし、「湯どうし」する
- 1度冷水に入れて、血合いなどを落とす
- 鍋に水、生姜を入れて一煮立ちさせる
- すっぽんと酒を加え、アクを取りながら煮る
- 煮汁が2/3ほどになるまで煮れば完成
※冷蔵で2,3日、冷凍で1,2週間持ちます。
ちなみに、「すっぽん鍋」にするのであれば、醤油、みりん、塩を加えて味を整えるだけ。あとは野菜、豆腐などお好みの具材を加えればすっぽん鍋の完成です。すっぽん鍋を堪能したら、最後は「すっぽん雑炊」にするとさらに楽しめます。
2.すっぽんのアレンジレシピ3選
すっぽんスープ(出汁)からの定番と言えば「すっぽん鍋」「すっぽん雑炊」ですが、できれば他のアレンジレシピでも楽しみたいところ。すっぽんスープ自体はとてもシンプルな味付けなので、日本料理であれば様々なものと合わせられます。
鉄板の「茶碗蒸し」
すっぽんスープを取ったら、1度は試したいのが「茶碗蒸し」。
材料
- すっぽんスープ…280ml
- ささみ…200g(2本)
- 卵(M)…4個
- 三つ葉…少々
- 顆粒だし…大さじ1/3
- 塩…少々
- みりん…大さじ1
- 醤油…大さじ1
手順
- ささみのスジをとり、食べやすいよう一口サイズに切る
- スープに顆粒だし、塩、みりん、醤油を加えて一煮立ちさせる
- スープが冷めたら、卵を加えて泡立たない程度に混ぜる
- 容器にささみと三つ葉を入れ、スープを適量注ぎ込む
- 1/3くらいまで水を張った鍋に、容器を並べて中火で蒸す
- 10分程度蒸したら火を止め、5分程度余熱で火を入れる
- 竹串などで刺してみて、透明なスープが上がってくれば完成
茶碗蒸しは火加減の難しい料理なので、初めての方は余熱時間を少しだけ長めのイメージで。すっぽんスープと卵の割合さえしっかりしていれば、完全に固まることはないので安心してください。お好みで銀杏などを入れても美味しいです。
ご飯に染み込む「炊き込みご飯」
すっぽん本来の風味を味わいたいのなら「炊き込みご飯」。
材料
- すっぽんスープ…200ml
- お米…2合
- すっぽん…150g(切り身)
- しいたけ…2本(千切り)
- 生姜…半量(千切り)
- 水…適量
- 醤油…大さじ1
- 塩…少々
手順
- おひつに洗ったお米、すっぽん、しいたけ、生姜を加える
- すっぽんスープ、醤油、塩を加えてから水を継ぎ足す
- 炊飯器は「炊き込みご飯」のモードでスタートする
- 炊き上がったら軽く混ぜて、5分ほど蒸らせば完成
すっぽん(切り身)はスープを取ったときのものを使えば十分です。今回は、シンプルな具材でしたが、人参やお揚げ、ごぼうなどを加えても美味しいと思います。すっぽんスープしか残っていないときは、豚肉や鳥肉で代用しても良いでしょう。
おしゃれな「ゼリー寄せ」
すっぽんのゼラチン質を使ったおしゃれな「ゼリー寄せ」。
材料
- すっぽんスープ…150ml
- オクラ…2本
- トマト(大)…1/2個
- 水…100ml
- ゼラチン…1袋
- 醤油…小さじ1
- 塩…少々
手順
- 鍋にすっぽんスープ、水、ゼラチンを入れる
- ゼラチンが溶けるまで弱火で火にかける
- 容器にスープを垂らし、塩とスープを加える
- 輪切りのオクラ、くし切りのトマトを加える
- 冷蔵庫で冷やして固まったら完成
栄養満点のすっぽんを、さっぱり食べられるゼリー寄せにしたので夏バテ対策にぴったりです。オクラやトマトの他に、きゅうりやとうもろこしなどの夏野菜を加えても。すっぽんの切り身が余って入れば、ちょっと加えるだけでグッと濃厚になります。
3.まとめ
すっぽんと言えば、「すっぽん鍋」「すっぽん雑炊」が定番かと思います。ただ、すっぽんはいい出汁のでる食材なので、スープを取っておくと様々なレシピに派生させることが。今回紹介した、茶碗蒸しや炊き込みご飯などはあくまで一例です。
もし、すっぽんを捌くのが難しそうであれば、最近は通販サイトで「すっぽん切り身」が販売されています。すでに捌かれたものが届くので、あとはさっと「湯どうし」して料理に使うだけ。初めての方でも簡単に、すっぽんスープを取れるはずです。
ぜひ、すっぽん鍋やすっぽん雑炊を試したあとは、すっぽんスープを取って他の調理法にも挑戦してみてください。
ちなみに、「長崎淡水 すっぽん養殖場」では誰でも簡単に調理できるよう、「すっぽん切り身(血無し)」を提供しています。プロの料理人も利用する一級品のすっぽんを、家庭でも手軽に試せる価格で提供しているのでおすすめです。
2018年10月16日